ご挨拶

Greeting

一般社団法人 
国際臨床歯科研究所 
理事長 和田勝行 

国際臨床歯科研究所の会員の皆様、日頃より当研究所の活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。
代表理事の和田勝行です。
私はこれまで臨床歯科医として歩んできました。当初は、患者さんの歯を残すことが正義だと信じ、率先して保存学を学び、一本でも歯を残すことを目指していました。しかし、時には八重歯や親知らずなどの予後不良歯を保存することで、清掃性や咬み合わせに悪影響を及ぼし、結果的に虫歯や顎関節症の原因となることもあると気づきました。そのため、補綴学を学び、予後不良歯や欠損歯列に対して咬合やプラークコントロールを改善する方法を模索しました。

欠損歯列の管理には、口腔機能全体や患者さんの将来を考慮した戦略的な抜歯が必要です。それには口腔外科や矯正学の理解が欠かせず、患者さんの全身状態や内面的・経済的状況の理解も重要でした。

持続可能な歯科医療を追求する中で、私は歯科医学だけでなく、他科の医学知識や経済・経営の知識も必要であると感じました。それらを組み合わせることで、総合歯科医学の発展に寄与できると確信しています。

新型コロナウイルスの影響を受け、多くの人々が苦しむ中、私たち医療従事者は医療の脆弱さを痛感しました。持続可能な医療の実現には、医療従事者・患者さん・経営者の誰もが犠牲になってはならないと強く感じています。犠牲になった方々は尊い存在ですが、代わりは存在しないのです。未来のために、医療従事者は専門分野の壁を打ち崩し、新たな視点で現実に立ち向かう必要があります。

私の目標は、臨床歯科医療における多業種の連携を通じて、総合歯科医学の発展に寄与し、普遍的に持続可能な歯科医療の実現です。

皆様と共に、臨床歯科医療の未来を築いていけるよう努めてまいりますので、引き続きお力添えを賜りますようお願い申し上げます。